グレインフリーは愛猫にとって、いいフード?グレインフリーキャットフードの選び方を徹底解説!

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この記事に興味を持ってくださったかたは、「グレインフリーは本当に、猫ちゃんにとっていいフードなのかな?」や「何を基準に選んだらいいのかわからない?」と思われているのではないでしょうか。

ネットなどで調べると、グレインフリーは猫ちゃんの体質にあった、いいフードといわれていることが多いです。

ではグレインフリーがいいフードかというと、「穀物アレルギーがある猫ちゃん」や、「フードの原材料にこだわってあたえたい」、というかたにはいいフードです。
しかしグレインフリーキャットフードの全てが、いいフードではありません。

この記事では、「グレインフリーが猫ちゃんにいいフードと考えられるようになった理由」、「グレインフリーキャットフードを選ぶときの注意点」を詳しく説明しています。

管理人
kiki

ペットフード販売士の資格と、人間の栄養士の資格を持つ動物好きです。
特に猫と猛禽類が大好き。
キャットフードについて発信しているので、フード選びの参考に読んでみてください!

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なぜグレインフリーが猫ちゃんにとって、いいフードと思われるようになったのか

疑問

猫は肉食動物なので、たんぱく質と脂質を含む食べ物があれば、炭水化物は必要ないといわれています。
また穀物はアレルギーになりやすいと、いわれるようになったことも理由の1つです。
しかしそれらは少し違います。
では詳しく説明していきましょう。

猫ちゃんにも炭水化物は必要な栄養源

穀物

猫でも40%くらいの炭水化物量は消化吸収できます。

穀物の主成分であるデンプン(糖質)は、生のままでは消化吸収することは難しいが、加熱調理すると消化吸収されやすく変化するのです。
トウモロコシのデンプンを例に挙げると、以下のようになります。

加熱粉砕 + 加熱
 消化率  46.4%  72.3% 94%

参考:ペット栄養学会誌「ペットフードで使用される主な炭水化物源原料」デンプンの糊化(α化)と老化(β化)

また炭水化物でエネルギーが摂れていれば、たんぱく質を分解して、エネルギーにしなくてもよくなるので、炭水化物は猫ちゃんにとっても必要な栄養源です。

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キャットフードの穀物はきちんと加熱調理されているので、問題なく消化吸収できます!

栄養素の働きを詳しく知りたいかたはこちらも読んでみてください。

穀物よりも肉や魚のアレルギーのほうが多い

魚と肉

よく穀物はアレルギーの原因になるといわれていますが、じつは猫のアレルギーで一番多いのは肉や魚です。
たしかに穀物アレルギーの猫ちゃんは一定数います。
しかし肉や魚のアレルギーのほうが、穀物アレルギーより多いのです。

参考:hill’s グレインフリー(穀物不使用)のキャットフードについて知っておきたいこととは?

グレインフリーキャットフードのメリット

グレインフリーメリット

グレインフリーは穀物不使用のフードで、穀物アレルギーの猫ちゃんには必要なフードです。
しかしグレインフリーの定義はあいまいなので、フードに何が使われているかは、必ず確認しましょう。

グレインフリーキャットフードのデメリット

グレインフリーデメリット
  • グレインフリーキャットフードは一般的に、穀物不使用で炭水化物が低いかわりに、肉や魚が多めのフードになります。
    そのため価格が高い。

  • 炭水化物が低く、たんぱく質が高いフードが多いため、猫ちゃんの肝臓や腎臓に負担がかかりやすい。

たんぱく質が高いと腎臓や肝臓になぜ負担がかかるのか?

まずたんぱく質が体内で分解され、アンモニアになります。

肝臓でアンモニアが分解され、尿素と老廃物になる。

腎臓で尿素と老廃物がろ過されて、尿として体外に排泄されます。

たんぱく質が多いと肝臓の分解機能と、腎臓のろ過機能の働きが増えるため、肝臓と腎臓に負担がかかるということです。

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シニア期の猫ちゃんに、高たんぱくなフードをオススメしないのは、シニア期になると内臓の機能が低下します。 
機能が低下した内臓に負担をかけないために、シニア期の猫ちゃんには、高たんぱくなフードはオススメしないということです。

グレイフリーとグルテンフリーの違い

小麦粉

グレインフリーとは一般的に麦、小麦、トウモロコシ、米などのイネ科の植物を使用しない穀物不使用という意味。 

グルテンフリーとは、小麦のたんぱく質を含まないという意味です。

グレインフリーキャットフードを選ぶときの注意点

チェックポイント

グレインフリーに限らず、フードを選ぶ際には、原材料と成分を必ず確認しましょう。

原材料を確認しよう

原材料は多く使われている順に記載されています。

  • 最初に肉や魚が書かれているものがオススメ 
    猫ちゃんに必要な必須アミノ酸の「タウリン」と、必須脂肪酸の「アラキドン酸」が肉や魚からしか摂れないため。

  • 穀物アレルギーの猫ちゃんの場合は、アレルギー物質が使われていないか確認しましょう。
    グレインフリーでもトウモロコシや、米などを使っている場合があるので注意が必要です。

  • 着色料が使われていないものを選ぶ 
    猫ちゃんは嗅覚で食べ物を判断しているため、フードの色は気にしていないからです。

穀物を使っていなくてもイモ類(炭水化物)は使っている

穀物はカサ増しのために使われているとよく聞きますが、ドライフードの形を作るにはデンプン(糖質)が必要です。
なかには穀物を多く使用しているフードもありますが、ほとんどはカサ増しのために使用されているのではなく、ドライフードの形を作るためと、栄養源として使用されています。


また、グレインフリーは穀物を使用していない替りに、イモ類や豆類が使われています。
イモ類や豆類にも炭水化物が多く含まれており、なかにはイモ類や豆類が多く使われているフードもあるので、グレインフリーだからといって、炭水化物が少ないとはかぎりません。
炭水化物量には注意しましょう。

食物繊維がバランスよく使われているか確認しよう

食物繊維には水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の2種類あります。
2種類の食物繊維はバランスよく摂らないと、便秘や軟便の原因になってしまうのです。

不溶性食物繊維が多いと、便秘や硬い便になる。 

水溶性食物繊維が多いと、軟便になりやすい。

不溶性食物繊維水溶性食物繊維
小麦・ライ麦・
大麦・米・大豆・おから・
ひよこ豆・トウモロコシ・
じゃがいも・さつまいも・
かぼちゃ・にんじん・
ビートパルプ・セルロース
など
小麦・ライ麦・
大麦・じゃがいも・
かぼちゃ・ビートパルプ
ペクチン・グアーガム
など
キャットフードによく使われている繊維を含む食品

食物繊維について詳しく知りたいかたは、こちらも読んでみてください。

塩分には注意が必要

パッケージの原材料に塩化ナトリウムと記載があったら、それは食塩のことです。
そもそも肉や魚を使っていれば、食塩をわざわざ入れる必要がありません。

塩分の目安量として、0.2~0.5%くらいといわれていますが、野良猫が捕食しているネズミの体内には、約0.25%ほどの塩分しかないとされています。
このことから、塩分は0.3%くらいがいいのではないかと私は思います。

塩分が高ければ水を飲むとされており、尿石症の予防になるという説があります。
しかし塩分が高いことで、高血圧症や腎臓病の進行が早まるので注意が必要です。
またナトリウムが多いとカルシウムが尿中に流れてしまい、尿石症の心配もあるので
塩分が高いフードは注意が必要です。

キャットフードの成分を確認しよう

最低でもたんぱく質、脂肪、カルシウム、リン、マグネシウムの成分値は確認しましょう。 
必要最低限の目安となる 、AAFCOの栄養基準を記載しておきました。
ほとんどのフードがAAFCOの栄養基準を基に作られていますが、まれにマグネシウムの量が少ないものや、塩分がとても高いものがあるので注意しましょう。

子猫
(生後12か月まで)
成猫(1~7歳)
たんぱく質30.0以上26.0以上 
脂肪9.0以上9.0以上
カルシウム1.0以上 0.6以上
リン 0.8以上0.5以上
マグネシウム0.08以上 0.04以上
2016年AAFCO栄養基準
・単位は全て% ・乾物量分析値の値です 
・ AAFCO栄養基準は最低限の値です 

たんぱく質は動物性たんぱく質が重要

注意したいのは、グレインフリーキャットフードの多くは豆類を多く使用しています。
豆類にはたんぱく質が多く含まれているため、たんぱく質が高いからといって、全てが動物性のたんぱく質とはかぎりません。

特に肉や魚よりも前に、豆類が記載されている場合は注意が必要です。

パッケージの説明に、動物性たんぱく質△%と、書かれている場合があるので確認しましょう。

脂肪は摂り過ぎに注意

脂肪は摂りすぎると肥満の原因になりますが、成長や健康維持には必要です。

子猫期(生後12か月まで)は、18~35%くらい、
成長期(1~7歳)は、10~25%くらいを目安にするとよいでしょう。

カルシウム・リン・マグネシウムはバランスが大切

カルシウム・リン・マグネシウムは密接に関係しています。
この配合バランスが崩れると尿石症の原因になりやすく、内臓の弱い子は注意が必要です。

どの比率がよいとは明確にされていませんが、だいたいのフードが下記の3パターンの比率で作られています。

カルシウム1:リン0.8:マグネシウム0.08

カルシウム1.2:リン1:マグネシウム0.08

カルシウム1.5:リン1:マグネシウム0.08

今あたえているフードが、どの比率を基に作られているのか確認して、新しいフードを選ぶ時は、その比率で作られたフードにすることをオススメします。

パッケージにマグネシウムの成分値が記載されていない場合は、必ずお客様センターや、公式ホームページなどで調べましょう。

下記の症状がでたらすぐ動物病院に連れていくことをオススメします。
  • 水をたくさん飲むようになった。

  • 頻繁にトイレに行くがなかなか出ない、少ししか出ない、まったく出ていない。

  • 尿の色がうすくなった。

おおまかな炭水化物量を確認しよう 

パッケージにはたんぱく質、脂質、灰分、繊維、水分が重量百分比で記載されています。

重量百分比とは、記載されている成分を全てたすと100%になるということです。

パッケージに記載されている、たんぱく質、脂質、灰分、水分をたしても100%にはならないので、そのたりない分がおおまかな炭水化物量となります。

炭水化物量の計算方法

炭水化物% = 100 -( たんぱく質% + 脂質% + 灰分% + 水分%)

炭水化物は40%くらいなら消化吸収できるので、炭水化物量が40%以下か確認しましょう。

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繊維をたさないのは、炭水化物には繊維が含まれているからです。

グレインフリーがオススメな猫ちゃんはどんな子? 

オススメ猫

グレインフリーについていろいろ書いてきましたが、結局どんな猫ちゃんにおススメなのかというと、「穀物アレルギーの猫ちゃん」です。
正直なところ穀物アレルギーがないなら、グレインフリーは必要ないと思っています。

しかし、グレインフリーのキャットフードは高価なぶん、原材料にこだわって作られたものもあるので、原材料にこだわりがあって、グレイフリーをあたえるならいいと思います。
その際にはぜひ、グレインフリーキャットフードを選ぶときの注意点➚を参考にしてください!

kiki
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1番重要なのは猫ちゃんの体にあっていて、なおかつ美味しそうに食べてくれるフードです。

kiki
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この記事がフード選びに役立てばうれしいです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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