キャットフードに使用されている添加物の安全性について解説します!

たくさんの瓶入りの薬品

アフィリエイト広告を利用しています。

添加物というと体に害があり、悪いイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
実は添加物は様々な役割を持っていて、キャットフードの品質を保ったり、必要な栄養基準を満たすためには必要です。
また、安全性については健康を損なわないことを確認する試験が行われており、過去の実績から安全とされているので、添加物を使用することは健康上問題ありません。
ただし、中には注意が必要な添加物もあります。
この記事では添加物の役割と安全性や、注意が必要な添加物について詳しく解説していきます。

スポンサーリンク
管理人
kiki

ペットフード販売士の資格と、人間の栄養士の資格を持つ動物好きです。
特に猫と猛禽類が大好き。
キャットフードについて発信しているので、フード選びの参考に読んでみてください!

kikiをフォローする

キャットフードに使用される添加物は安全性試験や法律によって守られている

日本ではペットフードに限定された添加物がないため、食品に使用する食品添加物や飼料添加物、AAFCOでペットフードに使用が認められている添加物、EUで飼料添加物に使用されているものが使われています。

ペットフードに使用される添加物としては、主に食品や飼料に使用されている 添加物が使われており、それらの添加物は人間や動物の健康を損なわないことを 確認する安全性試験が実施されていたり、過去の使用実績などから安全であるとされているものです。

出典:農林水産省「安全なペットフードを供給するために」10ページ 参考ペットフードに使用される添加物

また、農林水産省の「安全なペットフードを供給するために」には、
『添加物利用の妥当性として、添加物の使用によりメリットがあり、犬・猫の健康上にリスクがなく、加工や保存上の技術的機能を果たすとともに、以下の目的を満たす場合で、他の手段によって達成できない場合に限る。

  1. ペットフードの栄養価の保持や付加
  2. 特別な食事上のニーズのある犬猫のために製造されるペットフードに必要な原材料または成分の付加
  3. ペットフードの保存性または安全性の向上、もしくはその感覚的特性の改善
  4. ペットフードの製造、加工、調整、処理、包装、運搬または貯蔵の補助を目的として使用されます。』とも記載されています。
kiki
kiki

AAFCO(通称アフコ)とは
犬猫のペットフードの栄養基準やラベル表示に関するガイドラインを定めているアメリカの団体です。
日本も含め世界のペットフードの多くはアメリカのAAFCOの栄養基準や表示に沿って製造されています。

ペットフード安全法による安全確保の体制を解説します

ペットフード安全法とは
ペットフードの安全性を確保し、犬や猫の健康を守ることを目的とした法律で、病原微生物に汚染された原材料を使用できないことや「ペットフード安全法」を守っているかを監視することなどが定められています。
この監視をしている「独立行政法人 農林水産消費安全技術センター(FAMIC)」が、抜き打ちでペットフード製品の検査を行い、結果を公表しています。
安全性に問題がある商品が見つかったときは、回収や廃棄の命令がだされます。

kiki
kiki

独立行政法人 農林水産消費安全技術センター(FAMIC)とは
肥料、農薬、飼料、ペットフード等の安全性に関する科学的手法による検査・分析、食品の表示に関する検査等を実施する独立行政法人のことです。

原材料の安全確保の仕組み

原材料を扱う施設では厳重な管理が行われ、適切に処理されているものが使用される。

原材料
原材料は決められた製造ラインから調達されます。

加工処理
ミールや副産物に加工される。


ペットフード製造
FAMICによる抜き打ち検査が行われる。

消費者へ

添加物の使用目的と表示方法を解説します

1.ペットフードの栄養価の保持や付加

栄養添加物
栄養強化剤に当たるもので、ビタミン・ミネラル・アミノ酸類などがあります。
使用する原材料の組み合わせだけでは、所定の栄養基準を満たすことができない場合に添加されるものや、通常の原材料で不足する栄養成分を補充する目的で使用されるものです。

  • 表示は個別名で記載される。
    ビタミンA、クエン酸カリウム など。
  • ビタミン類の次に括弧を付けてビタミン名を書くなど、物質名や元素名を記載できる。
    ビタミン類(A、B2)、クエン酸K など
  • 内容量が100g以下の缶詰や、表示面積が120㎠以下は、「ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類」と一括名で記載できる。

2.特別な食事上のニーズのある犬猫のために製造されるペットフードに必要な原材料または成分の付加

療法食で使用される添加物や、サプリメントなどの栄養補助食品・健康補助食品に機能性成分などとして使用される添加物があります。
例:セルロースは毛玉ケア対応のフードに使われる。など

3.ペットフードの保存性または安全性の向上、もしくはその感覚的特性の改善

フードの品質保持のために用いられる添加物。

  • 保存料
    カビや細菌などの微生物の増殖を防止するために用いられる添加物で、ソルビン酸・ソルビン酸カリウムなどがあります。
    主にセミモイスト・ソフトドライフードに用いられる。
    ドライフードは、水分含有量がカビの発生を抑制できる10%以下になっているため、保存料が使用されることはありません。
    缶詰やパウチは密封容器に入れられ、殺菌処理されているので、保存料が使用されることはありません。
    • 表示は用途名併記で「保存料(ソルビン酸カリウム)」のように記載される。
  • 酸化防止剤
    フード中の油脂が酸化することで生じるフードの変質を防ぐ目的や、栄養成分を調整するために配合されたビタミン類も酸化により効力が低下するで、その品質を保つために使用されています。
    • 表示は用途名併記で「酸化防止剤(ミックストコフェロール)」のように記載される。
  • 保湿剤
    フード中の水分を保持し、微生物が利用できる水分を減らす目的や、しっとりとした食感を保つために利用されています。
    セミモイスト・ソフトドライフードに用いられる。
    • 表示は個別名で記載されている。
  • 乳化剤
    油脂と水分を均一に混合する目的で利用されています。
    • 表示は個別名あるいは、「乳化剤」という一括名で表示される。
  • pH調整剤
    フードのpHを適切な値に調節することで変質や変色を防ぐなど、他の添加物の効果向上のために用いられています。
    • 表示は個別名あるいは、「pH調整剤」という一括名で表示される。
    • 嗜好向上の目的で酸味料として使われた場合は、「酸味料」と一括表示されます。

ペットの食欲増進や見栄え向上のために用いられる添加物

  • 着色料
    原材料の産地や季節の違いによって生じる色の変動を抑え一定にするためや、飼い主においしそうにみえるように使われる。
    • 表示は用途名併記で「着色料(赤色102号)」のように記載される。
  • 発色剤
    肉や魚の色素たんぱく質の変色を防ぎ鮮やかな色を保つ目的で使用される。
    最近では飼い主が素材そのものの色を好む傾向にあるため、国内産のペットフードでは、あまり使用されていない。
    • 表示は用途名併記で「発色剤(亜硝酸ナトリウム)」のように記載される。
  • 増粘安定剤
    とろみを付けるなど、しっとりとした食感をだすためにウェットフードで使われる。
    • 表示は用途名併記で「増粘安定剤(グアーガム)」のように記載される。

4.ペットフードの製造、加工、調整、処理、包装、運搬または貯蔵の補助を目的として使用されます。

食品の製造加工工程で発生する泡を消すために用いられる消泡剤や、食品原料から油を抽出する際に用いられる抽出溶剤などの加工助剤が該当しますが、ペットフードではほとんど使用されないようです。

注意が必要な添加物とその添加物の安全性について解説します

酸化防止剤

  • BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
    人の食べ物にも使用が認可されている食品添加物で、1日の摂取許容量が法律で定められています。
    基準以下で使用されている限りは、健康に影響を及ぼさないとされており、ペットフード安全法でも使用上限が定められています。
    ネットで検索するとBHAの発がん性について記載がありますが、安全性は学術的に証明されています。
    発がん性の根拠とされる報告は、ペットフード安全法で定められた使用上限を、はるかに超える多量のBHAを投与されたラットの前胃で発症したものです。
    ドライフードに含まれたBHAの量は微量であり、発がん性が認められたとの情報はありません。
kiki
kiki

どうしても気になるなら、天然由来のローズマリー抽出物、ミックストコフェロール、アスコルビン酸などを使っているキャットフードを選ぶといいよ。

  • エトキシキン
    日本では飼料添加物や、リンゴやなしの焼け防止、殺菌などに使われており、人が食べるものには酸化防止剤としての使用はできません。
    また、船で輸入する肉類や魚類などには、発火防止剤として使用されています。
    そして、問題になっているのは、人に対する許容量が1ppmに対して、キャットフードの許容量は、150ppmとなっています。
    このことから問題視されていることは事実です。
    健康上の被害としては、発がん性の心配があり、上記の理由から、注意が必要な添加物です。
    また、キャットフードを作る際に使用した添加物を、全て知ることは非常に難しいことから、安価なキャットフードや、ミートミール、フィッシュミールを使用しているキャットフードは、避けた方がよいのではないかと思います。

着色料
着色料もペットフードに使用されている量は少ないため、健康上問題がないとされています。
しかしキャットフードに着色料は必要のない添加物ではないでしょうか?
なぜなら、猫は嗅覚や食感、味覚で食べ物を選んでおり、視覚はあまり意識していません。
着色料が使われているのは、飼い主に選んでもらえるように、飼い主目線で作られたフードです。
猫にとって必要のない添加物は、なるべく与えたくないと思う飼い主さんが、多いのではないでしょうか。

プロピレングリコール
猫の赤血球に毒性があり、赤血球減少や溶結性貧血になってしまうため、キャットフードには使用できない添加物です。
プロピレングリコールは、犬には健康上問題ない添加物のため、毛ヅヤをだす効果があるのでドックフードには含まれている物もあります。

kiki
kiki

猫には毒となるので、犬と猫を両方飼われている場合は、猫がドックフードを食べないように注意しましょう。

キャットフードに使われた添加物は任意表示もあるので全てを知るのは難しい

パッケージの原材料欄には、ペットフードを製造したときに使用した原材料(添加物を含む)を、全て記載する必要があります。
ただし、加工助剤については表示を省略することができ、原材料に含まれる添加物の表示は任意表示とされています。

加工助剤とは
ペットフードの加工の際に添加される物で、次のいずれかに該当するものです。

  • ペットフードの製造の過程において除去されるもの
  • ペットフードの原材料に起因して、そのペットフード中に通常含まれる成分と同じ成分に変えられ、その成分の量を明らかに増加させるものではないもの
  • ペットフード中に含まれる量が少なく、その成分による影響をペットフードに及ぼさないもの

原材料に含まれる添加物表示とは
原材料に「ミートミール」や「フィッシュミール」などを使った場合、そのミートミールやフィッシュミールを作ったときに使用した添加物は任意表示となる。

まとめ

まとめ
  • 添加物は健康を損なわないことを確認する試験が行われており、過去の実績から安全とされているので、健康上問題ない物もあるが、避けた方がいい添加物もあるので注意が必要。
  • 添加物は様々な役割を持っていて、キャットフードの品質を保つ上では必要なもの
  • 酸化防止剤のエトキシキンは、避けたい添加物で、安価なキャットフードやミートミール、フィッシュミールを使用しているキャットフードも注意が必要
  • 着色料はキャットフードには不要な添加物
  • プロピレングリコールは、キャットフードには使用できない添加物だが、ドックフードには含まれていることがあるので注意が必要!
  • キャットフードに使われた添加物をすべて知るのは難しい
kiki
kiki

この記事がペットフードを選ぶために、役立てば嬉しいです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました